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時を経て、なお。


上陽射しに透ける涼やかな羽をもつカワトンボ。今季見納めかな。

ダイヤツクツクボウシがかろうじて鳴いていますダイヤ

8月もあと二日かぁ。。。となると寂しいものですね。

今日30日(水)は、広島神楽公演で有田神楽団の皆様の「八岐大蛇」をご覧いただきます。

2頭の大蛇だからこそ際立つ技に注目です(*^_^*)


ダイヤところで、先日ダイヤ

浜田市熱田町の植田蛇胴製作所に、初めて見学に伺いました。

どうしてこれまで足を運ばなかったのか、不思議でなりません。




上自宅玄関横に掲げられる看板。



上植田倫吉さん。
『忙しいよ。でもいいから!来なさい来なさいにこっ』とお電話で言って頂きました。有難うございます。



明治30年代、植田蛇胴製作所の創業者・植田菊市さんによって、竹と和紙の、提灯型の蛇胴が完成したのはご存知の通り。

それまでは、鱗模様を描いた襦袢で横たわって舞っていたという大蛇の舞の大革命をもたらした蛇胴。

石見神楽を出発点にして、全国各地の神楽の里へ、そして他の芸能や海外からも求められ。

あらゆる“芸能”に、大きな変化や発展をもたらしています。




上発案のもととなった盆提灯。


現在、3代目になる、菊市さんのお孫さん植田倫吉さんが、当時と変わらない技術を受け継がれています。

そしてこの制作技術に対し、8月に、浜田市の無形文化財に選ばれました。

この浜田市の無形文化財、神楽関連は、この度が初めてだそうです。

しかし浜田は神楽発祥の地であり、神楽のものづくりの町ですが。。初めてと伺い、意外な感じもしました。

無形文化財という評価の中で、報われたり、未来にもたらされるものが沢山あると想像します。

ますます生彩を放たれますように四葉



上蛇胴用に漉いてもらう石州和紙。



上菊市さんから受け継がれる、竹を削る刃物。
これじゃないとダメとおっしゃいます。



さて植田さんには、突然の訪問にも関わらず、快く、又熱心にお話をして頂いて、感激でいっぱいになりました。

頃合いの良い淡竹の見分け方やでんぷん糊、自然乾燥。。。

現代に揃う便利なものは必要なく。

今でも菊市さんが残された技術が、数か月かけて最良の蛇胴を産むのだそうです。

加えて。

広い日本海の眺望、工房をさらさら吹き抜ける潮風、糊の香り。

これを傍で見守る神棚。

菊市さんと神さんと一緒に創作されているような神聖な工房でありました。




上『この赤の大蛇は広島に嫁入りします。』“嫁入り”という言葉に蛇胴創作への想いを感じます。



上心落ち着く工房。
猫ちゃんがいて、ネズミの番という重要な仕事をしています。

| 斉藤裕子 | comments (x) | trackback (x) | その他 |

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