柔らかな雰囲気に、つい足を止める人が多いのです。
神話の怪物と、伝説の悪狐。童心に返る時。
前回の広島神楽定期公演は
三次市から、伊賀和志(いかわし)神楽団の皆さんでした。
神楽団の控室を尋ねて来られる方も多く、出身者の方々の「待っていました」と「嬉しさ」が、会場いっぱいに広がりました。
伊賀和志神楽団は、江の川沿いの旧・作木町で、昔ながらの神楽を継承。
街中のホール舞台が、別世界に染まります。
裸電球や硝煙の匂い、氏子さんとの素朴なやりとり・・・懐かしい神社の境内を思い出して頂いたのではないでしょうか。
山伏:河野英幸さん、剛力:藤岡勝美さん。
始めに山伏道を説きます。
「山伏といつぱ・・・」髪・頭襟(兜巾?)・袈裟、と上から下へ。
酒呑童子と山伏の問答の場面を思い浮かべます。
~第一幕 山伏~
「趣」という表現がピタリ!
阿闍梨祐慶さんは気高く。剛力さんはテンポよく物語が進みます。
悪狐も出てくるし、おまつりなどに欠かせない賑やかな演目と思っていましたが。
『口上もマニアックで、どちらかというと、神楽をよく知っておられる土地・神楽どころで喜んでもらえる演目ですね。』大太鼓の岩﨑政彦さんにお話を聞かせて頂きました。
柴の戸。歌の掛け合いに聴き入ります。
出ました妖女。もちろん狐。
妖女:三上広隆さん。
山伏と剛力に気付いて、驚いた様子。
女には山伏修行は無理、と諭した途端に。
これならどうだと、鬼女に変化。
が!あまりの素早さに、写真が全く撮れませんでした。。。
そこで、里人にこの辺りの様子を聞いてみると。
『安達ヶ原には人を喰う、変幻自在の悪狐が出るんよ~。早々に逃げんさい。』(※口上簡略化)里人:下岡浩之さん。
逃げる山伏と剛力。しかし法華経による祈祷(護身心法?)も虚しく。
剛力さんは瞬殺でした。
愛嬌というより、「悪」に徹した狐。
悪狐:岩岡勝巳さん。
三浦之介:岩岡慎治さん、上総之介:佐伯洋哉さん。
勇ましく、高らかな口上!
「どっこいどっこい」という奏楽の皆さんの合いの手が、舞手さんにパワーを注ぎます。
大太鼓:岩﨑政彦さん、小太鼓:松田直人さん、
手打鉦:原田美香さん、笛:坂根菜津美さん。
続く!
明日の定期公演は
今吉田神楽団の皆さんの登場です。
昨年、神楽マラソンで大とりをとられた壇乃浦を舞って頂きます。
葛城山と壇乃浦、物語性豊かな2演目ですね。
6月17日 (水) 開場18時 開演19時
広島県民文化センター
082-245-2311
※6月は梅雨月、スタンプ2倍キャンペーン。
ぜひぜひ、お越しください。
2015,06,16 Tue 11:42