

土蜘蛛の精魂を舞ってすぐ、汗の光る清々しい登場でした。
神楽団のご紹介に続いてお話されたのは。
地元の大きな支えで、神楽団とその活動が成り立っていることへの感謝と。
スピード感や格好良い舞ではなく、舞手の心が滲み出るような舞を目標とし。
心身と技を、時間をかけて磨いていくという決意でした。
特に、この日演じられた「頼政~」は、今年から取り組まれた演目で。
この起点となる年に、団員が初心を忘れないように、という思いが込められています。
第二幕 頼政鵺退治~赤蔵ヶ池(あぞうがいけ)~
○ざっくりあらすじ○
源頼政の母の故郷(ふるさと)、愛媛県の久万高原町に伝わる伝説です。
子・頼政の立身を一身に願う、母の物語とも言えます。
平安時代、平家が栄え、源氏の名が消えようとする時代。
息子の武勲を祈る母は、赤蔵ヶ池の水神・赤龍王の声を聞き、自分の命と引き換えに息子の出世を祈ります。
鵺となった母は、京の都へと飛び、頼政に我が身を討ち取らせ手柄を立てさせます。
鵺こそが母であったと知る頼政は、母の深き愛を思い、源氏の再起を誓います。


この笹丸は、主人思いの優しい男で、何とも良い雰囲気です。


鵺退治のお話としては、初めて拝見するあらすじでした。
(同じ流れで舞っておられる団体があると伺っています)
鵺の正体が明らかになってから、頼政・猪早太それぞれの葛藤に見応えがあります。
「心で舞う」とおっしゃるように、観た後、余韻を残します。
前半の、笹丸の『おーい』がほのぼの好きです~。
ぜひ客席から、大きく答えてあげてくださいね

八重桐・鵺:下河内貴文さん、笹丸:坂本紘秋さん、
源頼政:大田拓我さん、猪早太さん:岡崎雅也さん(高3)。
大太鼓:上駄智明さん、小太鼓:東 智久さん、
手討鉦:川后愛夏(せんこうまなか)さん(高2)、笛:東 弥洸(みひろ)さん(高2)。



母は、息子の出世のため、自分の命を差し出すのです。




















ちょっと上手にポーズができた鵺




12月始まりの定期公演は、宮崎神楽団の皆さんです。
羅生門と八岐大蛇です。
外は寒くても中は盛り上がっていきましょう

12月2日(水)18時開場 19時開演
広島県民文化センター(中区大手町)082-245-2311
お待ちしています!
2015,12,01 Tue 20:30
