鍋石神楽社中 恵比須。福々しいお顔につられて笑っちゃいます。
弥栄神楽まつりの会場では
小さな子供たちが、正座して神楽を鑑賞する姿が~
小学生のわんぱくさんから、本当に小さな子供たちが、愛らしくお行儀さんをしています。
もちろん皆が皆ではありませんし、おじいちゃんの膝の上の子もいるし、幕間や恵比寿さんでは子供らしさ全開になりますが。
会場に大勢いる子供たちの、この姿勢には驚きました!
伺ってみると、これには理由があり。
弥栄に伝わる2社中、安城(やすぎ)神楽社中、杵束(きつか)神楽社中の皆さんが、それぞれ地元の保育園や小学校で神楽学習の指導をされているそうで。。。
神楽学習の様子をまとめたリポート。
『僕たちが書いた~っ』と5年生の男の子が誇らしげに見せてくれました。
この神楽学習の目標は「神楽を通して人を育てること」。
挨拶、返事、人の目を見て話をする等“神楽の技術を習う以前に大切なこと”に重きを置かれています。
そして、指導は厳しいそうです。
神楽が大好きな子供たちですから。
教えてもらうことは全て、憧れの神楽師匠さんたちとの、キラキラした約束事なのだと思います。
時が流れ、自分たちが教える側になる日が、いつかやってきますね
では、お話を伺った順に、弥栄神楽2社中をご紹介します
杵束(きつか)神楽社中
起源は定かではないが、およそ250年の歴史を持ち、石見でも西、益田・三隅方面から伝えられた八調子神楽を継承すると伝えられます。
氏子さんばかり17名、15歳から85歳と、幅広い年齢層で構成されます。
~岩戸~
『うちの神楽は派手さはないんですよ。昔の人から残してもらった大切な神楽を、形や手を崩さないよう正しく守り伝えていきたいと思います。』
『なにより基本を一番大事に練習します。特に初めの一歩、足の運び、歩くことから。
右手右足、左手左足・・神楽は何年舞っても、基本の練習に終わりはありません。』
お話は斎藤 繁美代表でした。
貴い神々をひとはしらずつお迎えし、その御神徳をゆっくりと説かれる重厚感のある岩戸でした。
天の岩戸にお隠れになる天照大神。
太陽の神の輝きを思わせる衣装も、ライトを浴びて綺麗でした。
相談事がまとまると、神々たちの中に活気が漲っていきます。
天宇津女命の艶やかな舞で、会場全体が華やぎます。
五穀豊穣、その土地の繁栄を願う神楽。
『これから農作業が忙しくなりますよ。』という実行委員長さんの挨拶を思い出しました。
安城(やすぎ)神楽社中
起源は文久元年(1861年)、150年の歴史を持ち、浜田方面から伝わった八調子神楽を継承します。
氏子さんばかり17名で構成、高校生など若い力に活気付いています。
~八十神~
『人にはそれぞれ個性があり、神楽の登場人物にも豊かな個性があるでしょう。
どの舞手がどの役をやるか“適役”は大事です。舞台での表現が厚く、深いものになると思います。』
『例えば八十神の武彦・乙彦は、はじめ三枚目ですが・・大国主命との合戦は一転して、凄まじいものです。たった一人の女性をめぐって、命懸けの戦いを繰り広げます。それほど武彦・乙彦も、八上姫に本気であったということです。この気迫・気持ちを持って舞えると良いですね・・・』
お話をしてくださったのは島本 宏代表です。
八十神の見方が、ガラリと変わった日でした・・・。
柔らかな、ユーモラスなトークで進みます。
大国主命への敬意溢れる石見の神楽です。
佐々尾 真野さんの力強い笛が、印象に残っています。
面を取ると、お客さんとの一体感が深まるのがよく分かります~。
(写真が・・もっと上手に撮れていたらなぁ)
次はゲストの社中さんです。
2014,03,07 Fri 23:50