今夜は時間を巻き戻しまして
昨年初めて参加させて頂き、これまでと異なる風景を観ることができた「第9回 神楽交遊ひろしまの集い」についてお話しします。
いつもと違って写真が少なく、ブログ発足後、最長文ですっ。
イメージを膨らませつつ、ゆっくりお付き合いください。
ヨロシク m(_ _)m オネガイシマス
この神楽交遊会は
大元・石見神楽の大家と知られる竹内幸夫氏を慕う熱心な神楽人が集い、研修と親睦を深める会です。
平成18年に始まった交遊会。
竹内さんが平成25年1月に亡くなられてからも、その年の12月には、竹内氏を偲ぶ会と併せて、志を継がれる会員の皆さんで継続されています。
奇しくも、今日1月30日は、竹内さんの祥月命日ですね。
私自身、竹内さんのご生前にご縁が無かったことはとても悔やまれますが。
竹内さんが注がれた、故郷の神楽への情熱は様々な形に姿を変え、人々の心に刻まれ、かけがえのない宝となって遺されていることを目の当たりにしています。
著書である「私の神楽談義 神楽最前線(Ⅲ)」の中では、岩戸の前の神遊びに「私もその場に居合わせればよかった」とおっしゃっていて、ああ本当にそうだな、と気持ちを重ねています。
今回、竹内さんが会員の皆さんとのご縁を繋いでくださったこと。
又、勉強不足で正体のよく分からない私を、快く迎え入れてくださった会員の皆様。
そして細やかなお気遣いでご案内を頂いた、世話人の岩増良雄さんには、心から感謝を申し上げます。
又、参加される方々は、神楽を生き甲斐とし没頭されている有識者ばかり。
この度、磐門神楽団の宮庄良行さんのご紹介で参加が叶ったのですが。
宮庄さんは、この会の歴史と関連資料を、事前にわざわざまとめて贈ってくださいました。
人の話を聞くには、まず自分自身の自覚と準備が必要と、教えて頂いたように思います。
これまで、邑南町や加計、作木町、千代田、大朝、廿日市など神楽の里を会場に開かれています。今回は高宮町の来女木公民館でした。
※佐々木栄さん、大切な本をお借りしてありがとうございました。用意して頂いたお弁当もとても美味しかったです
さて、この度の交遊会の柱となったのは
県立広島大学教授・築地昭二さんによる、若者の神楽感覚についてのご講演や。
石河(いしこ)重馬さん(波佐のご出身、神楽グランプリなど数々の大会で審査員をなさっていますね)による「岩戸の舞をめぐる話題」のご講演をはじめとして。
来女木神楽団による岩戸の上演でした。
古き良き神楽に集う会員の皆さんにとって「岩戸」は大好物
懇親会では、縦横無尽の神楽談義が繰り広げられました。
神楽に造詣深い智識人たちの視点は。
土地の風土に育つ神楽のルーツや宗教観、歴史、世襲制、がっそうや面のつくりやその由来に至るまで、挙げればきりがないほど豊富で深いものです。
その白熱に、私などひとことも発する余地などありません。
唯、耳を傾けているこの時間の、何と心地良く贅沢なことか。。。
必死にメモしたひとつひとつが、今日明日、又、長い時間をかけて自分の血肉となるだろうと振り返ります。
来女木神楽団「岩戸」。
次回、写真を掲載いたします。
ご紹介したいことは山ほどありますが
初参加の私が、稚拙な文章で、ああだったこうだったと、ここに残すのは失礼ですので控えます。
しかしこの日、私が最も影響を受け、今にショックを引きずっているのは。
まだ始まって間もない時間に、どなたかが発せられたひとことです。
それは、鍾馗の話題に膨らんでいる時のこと。
昔は鍾馗を舞うのは、社中の重鎮か一番上手い者か・・・『戦争へ行くことが決まっている者だったよのぅ。』
この、戦争へ行く者というひとことが胸に突き刺さり、支配され、しばらく身動きがとれませんでした。
戦争へ行く若者が、一番豪華な衣装を着せてもらい、激励を受ける誉の舞。
当時は祝いだったかもしれませんが。
どんな雰囲気の境内だったか、家族は、母親は、父親はどんな気持ちでその舞いを見守ったのか。
最後になるかもしれない雄姿を、若者は、故郷への想いと共に神の前に捧げたのでしょう。
想像を絶します。
神楽は命と直結して。
先人たちが込めた祈りや願いを舞い継いでいます。
“昔の神楽を大切にしなさい”という先輩たちの言葉は“命の重さを舞いなさい”という意味と思います。
古い神楽を知る先輩たちが、元気で快く語ってくださるうちに。
積極的に先輩方を尋ね、出来るだけ昔の話を聞いておくことは、いつか原点となり、一生の宝になるに違いありません。
今はまだ、それが充分できますね
次回は来女木神楽団の皆さんの岩戸をご紹介します。
初めて拝見する構成でしたよ~。
“THE 交遊”でしょう!
大太鼓:石河重馬さん、小太鼓:上田 穣さん、手打鉦:佐々木栄さん(磐門神楽団)、笛:出張雄都(ではり ゆうと)さん(来女木神楽団)。
各地の(個人の地元)奏楽の打ち比べを行うのが楽しみの一つです。
誰もが皆、故郷の神楽を一番として歩まれています。
昨年初めて参加させて頂き、これまでと異なる風景を観ることができた「第9回 神楽交遊ひろしまの集い」についてお話しします。
いつもと違って写真が少なく、ブログ発足後、最長文ですっ。
イメージを膨らませつつ、ゆっくりお付き合いください。
ヨロシク m(_ _)m オネガイシマス
この神楽交遊会は
大元・石見神楽の大家と知られる竹内幸夫氏を慕う熱心な神楽人が集い、研修と親睦を深める会です。
平成18年に始まった交遊会。
竹内さんが平成25年1月に亡くなられてからも、その年の12月には、竹内氏を偲ぶ会と併せて、志を継がれる会員の皆さんで継続されています。
奇しくも、今日1月30日は、竹内さんの祥月命日ですね。
私自身、竹内さんのご生前にご縁が無かったことはとても悔やまれますが。
竹内さんが注がれた、故郷の神楽への情熱は様々な形に姿を変え、人々の心に刻まれ、かけがえのない宝となって遺されていることを目の当たりにしています。
著書である「私の神楽談義 神楽最前線(Ⅲ)」の中では、岩戸の前の神遊びに「私もその場に居合わせればよかった」とおっしゃっていて、ああ本当にそうだな、と気持ちを重ねています。
今回、竹内さんが会員の皆さんとのご縁を繋いでくださったこと。
又、勉強不足で正体のよく分からない私を、快く迎え入れてくださった会員の皆様。
そして細やかなお気遣いでご案内を頂いた、世話人の岩増良雄さんには、心から感謝を申し上げます。
又、参加される方々は、神楽を生き甲斐とし没頭されている有識者ばかり。
この度、磐門神楽団の宮庄良行さんのご紹介で参加が叶ったのですが。
宮庄さんは、この会の歴史と関連資料を、事前にわざわざまとめて贈ってくださいました。
人の話を聞くには、まず自分自身の自覚と準備が必要と、教えて頂いたように思います。
これまで、邑南町や加計、作木町、千代田、大朝、廿日市など神楽の里を会場に開かれています。今回は高宮町の来女木公民館でした。
※佐々木栄さん、大切な本をお借りしてありがとうございました。用意して頂いたお弁当もとても美味しかったです
さて、この度の交遊会の柱となったのは
県立広島大学教授・築地昭二さんによる、若者の神楽感覚についてのご講演や。
石河(いしこ)重馬さん(波佐のご出身、神楽グランプリなど数々の大会で審査員をなさっていますね)による「岩戸の舞をめぐる話題」のご講演をはじめとして。
来女木神楽団による岩戸の上演でした。
古き良き神楽に集う会員の皆さんにとって「岩戸」は大好物
懇親会では、縦横無尽の神楽談義が繰り広げられました。
神楽に造詣深い智識人たちの視点は。
土地の風土に育つ神楽のルーツや宗教観、歴史、世襲制、がっそうや面のつくりやその由来に至るまで、挙げればきりがないほど豊富で深いものです。
その白熱に、私などひとことも発する余地などありません。
唯、耳を傾けているこの時間の、何と心地良く贅沢なことか。。。
必死にメモしたひとつひとつが、今日明日、又、長い時間をかけて自分の血肉となるだろうと振り返ります。
来女木神楽団「岩戸」。
次回、写真を掲載いたします。
ご紹介したいことは山ほどありますが
初参加の私が、稚拙な文章で、ああだったこうだったと、ここに残すのは失礼ですので控えます。
しかしこの日、私が最も影響を受け、今にショックを引きずっているのは。
まだ始まって間もない時間に、どなたかが発せられたひとことです。
それは、鍾馗の話題に膨らんでいる時のこと。
昔は鍾馗を舞うのは、社中の重鎮か一番上手い者か・・・『戦争へ行くことが決まっている者だったよのぅ。』
この、戦争へ行く者というひとことが胸に突き刺さり、支配され、しばらく身動きがとれませんでした。
戦争へ行く若者が、一番豪華な衣装を着せてもらい、激励を受ける誉の舞。
当時は祝いだったかもしれませんが。
どんな雰囲気の境内だったか、家族は、母親は、父親はどんな気持ちでその舞いを見守ったのか。
最後になるかもしれない雄姿を、若者は、故郷への想いと共に神の前に捧げたのでしょう。
想像を絶します。
神楽は命と直結して。
先人たちが込めた祈りや願いを舞い継いでいます。
“昔の神楽を大切にしなさい”という先輩たちの言葉は“命の重さを舞いなさい”という意味と思います。
古い神楽を知る先輩たちが、元気で快く語ってくださるうちに。
積極的に先輩方を尋ね、出来るだけ昔の話を聞いておくことは、いつか原点となり、一生の宝になるに違いありません。
今はまだ、それが充分できますね
次回は来女木神楽団の皆さんの岩戸をご紹介します。
初めて拝見する構成でしたよ~。
“THE 交遊”でしょう!
大太鼓:石河重馬さん、小太鼓:上田 穣さん、手打鉦:佐々木栄さん(磐門神楽団)、笛:出張雄都(ではり ゆうと)さん(来女木神楽団)。
各地の(個人の地元)奏楽の打ち比べを行うのが楽しみの一つです。
誰もが皆、故郷の神楽を一番として歩まれています。
2016,01,30 Sat 23:36