先月10日。夕霞に揺れる月。
黄砂に覆われて
一日、柔らかな日差しでしたね。
風塵・砂塵と聞けば、やはり塵倫が顔を出すでしょ?
( ´∀`)人(´∀` )。
ちょうど今頃、黄砂の季節、夕暮れに想う 《朧月夜》。
郷愁に溢れた大正生まれのこの曲は、誕生してから、もう100年近くが経ちます。
作詞家で、文学博士の『高野辰之さん(明治9年~昭和22年)』は、長野県旧豊田村(現:中野市)の生まれ。
ご自身が生まれ育った信州の、春の景色です。
朧月夜の歌詞にある鐘といわれています。
同じく、《故郷》や《紅葉》もこの地から誕生しました。
※文部省唱歌と絵画より
今になってやっと意味が分かる歌詞もあるけど、歌われる風景や香りや音を、自分の中に描けるのは幸せだと思います。
旋律に乗せて、なお趣を放つのは、この詩全体が4・4・3・3の心地良い韻律(リズム?)で成り立っているからなのかもしれません。
詩を、詩として声に出して朗読すると、また胸いっぱいに広がってきますね。
菜の花畠に 入り日薄れ 見渡す山の端 霞深し
春風そよ吹く 空を見れば 夕月かかりて 匂い淡し
里わの火影も 森の色も 田中の小路を たどる人も
蛙の鳴く音も 鐘の音も さながら霞める 朧月夜
匂い淡しの“におい”は、古語で“色合いが美しい”こと。
何もかも、おぼろげに包む春宵。
。。。明日は新月。
2011,05,02 Mon 22:37